法律時報で、特集「刑事証拠法の課題」を企画させていただきました。多くの方々のご協力を得て、私が今、読んでみたいと思うテーマと執筆者にお願いすることができました。執筆して下さった方々に、厚く御礼を申し上げたく存じます(企画の意図は、「企画趣旨」と題して特集の冒頭に短く書かせていただきました)。
私自身は、児童虐待や子どもに対する性犯罪において、被害者たる子どもに対して実施されている、いわゆる代表者聴取を中心に、検討をしてみました。代表者聴取は、心理学的な知見に依拠したインタヴュー方法である、いわゆる「司法面接」を活用して実施されている――と説明されているものです。主として、検察官が実施した司法面接の様子を、録音録画媒体に記録し、それを公判廷で証拠として請求する事例が散見されるようになっています。
そこで、そのような司法面接結果の録音録画媒体を用いることについて、
(1)被疑者の取調べの録音録画媒体の実質証拠利用について消極的な実務運用に対して、司法面接結果の録音録画媒体の実質証拠利用は正当化できるのか、
(2)司法面接結果の録音録画媒体の利用は、参考人取調べの録音録画媒体の実質証拠利用につながるのか否か、
(3)被害者たる子どもが死亡していない場合であっても、刑訴法321条1項2号前段の供述不能要件を充たすことがありうるのか、
(4)代表者聴取が「司法面接」と呼べる聴取になっているか否かについて、留意すべき点はないのか、
(5)主尋問に代替して司法面接結果の録音録画媒体を使用できる場合はあるのか(弁護人はこれに同意してもよい場合があるのではないか)、
(6)被害者たる子どもへの証人尋問、特に主尋問にあたって、一問一答形式を墨守する必要はあるか、
…といったことを検討した次第です。ご批判いただけますと幸いです。
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