書籍:『刑事訴訟法入門(第2版)』

『刑事訴訟法入門(第2版)』(日本評論社)を公刊しました。以下に「はしがき」を転載します。よろしくお願い申し上げます。


初版の刊行から5年を経て、改訂の機会を得ることができました。この間に、2016年の刑事訴訟法等の改正がなされました。また、判例・学説の状況にも新たな展開が見られました。そこで、改訂においては、旧版における誤記やわかりにくい表現等を全体にわたり見直して修正しました。また、自分の理解に変化が生じたところについても、加筆しました。もっとも、本書の基本的な構成に変化はありませんから、読む際の使い方については、次に掲げられている旧版のはしがきをご参照下さい。

具体的には、学説状況について加筆したほかに、以下の事項を中心に加筆しました。

(1)2016年の刑訴法改正にかかわって、取調べの録音録画、協議合意制度、刑事免責制度、公判前整理手続に関する事項などを加筆しました。その他の改正事項も、本文に関連する限りで触れています。なお、本書で条文に触れる際には、2016年改正がすべて施行された前提での条文番号で記述しました。

(2)旧版以降に生じた裁判例や実務運用のうち、本文の記述に関連するものを、本文ないし脚注において加筆しました。その一部を例示すると、強制採尿令状請求のための留置に関する裁判例、GPS動静監視に関する最高裁判例、訴因変更の要否に関する最高裁判例、検察を中心に取り組まれているいわゆる「入口支援」などです。

(3)各講における脚注を増加させ、近時の文献について適宜補充するとともに、判例索引を追加しました。少しでも読者の利便性を高めることができたならば、幸いです。

今回の改訂にあたって、瀧本京太朗さん(札幌学院大学)が、初版に対して詳細に表現上の誤りを指摘して下さいました。また、大角洋平さん(一橋大学大学院法学研究科博士課程)、一橋大学法学部で筆者が担当するゼミの有志の方々が校正に協力してくれました。誤字が減り、表現においても旧版よりも読みやすくなっている部分があるとすれば、ここに挙げた方々のおかげです。相変わらず迷惑をかけている家族と、これらの方々に感謝したいと思います。

改訂の担当編集者は、旧版に引き続き、日本評論社の小野邦明さんでした。度重なる催促をいただいていたにもかかわらず、改訂作業が大幅に遅滞したことをお詫び申し上げるとともに、諸事にわたり対応して下さったことに厚く御礼を申し上げます。

*kindle版も出ました(2017/11/15)。