座談:平成の立法と判例(下)

法律時報第8期編集委員である、毛利透、亘理格、小粥太郎、水野紀子、山本和彦、樋口亮介(第9期編集委員)、野川忍、寺谷浩司、尾崎一郎、太田洋、松井秀征各先生方が参加された、標記の座談会の続編が刊行されました(法律時報92巻7号の「平成の立法と判例(上)」に続くものです)。

今回は、「国内の経済・社会構造の変化」という枠の中で、「景気の長期低迷とその対応」「情報化の進展」「少子化・高齢化の進展」というテーマが設定され、各法分野の状況が述べられています。併せて、家族法について窪田充見先生が、情報をめぐる諸問題について藤原靜雄先生が、それぞれご論攷を寄せられています。さらに、太田洋先生らが聞き手となって行われた、古田佑紀先生・寺田逸郎先生へのインタヴュー「民事・刑事基本法制整備を振り返って」が収録されています。立案者の視点からの社会状況への認識や、立法にどのようなことが影響するのかなど、様々なことを垣間見ることができ、非常に面白いインタヴューです。

なお、裁判員制度のインパクト等、刑事法に関する事項については、上記「インタビュー:民事・刑事基本法制整備を振り返って」で、古田佑紀先生がより幅広く、しかも立法・司法の力学や立法実務の観点からもご発言されており、非常に興味深いものになっています。

ご覧いただけますと幸いです。


この号をもって、法律時報の第8期の編集委員としての仕事は終わりました。編集委員の先生方、編集部の方々や刊行のために関わって下さった方々はもちろん、当方からの執筆依頼を応諾して御原稿をお寄せ下さった皆さま、読んで下さった皆さまに厚く御礼を申し上げます。また、新型コロナウイルスの流行という大変厳しい状況の中で、月刊を継続されている関係の方々に対して、敬意を表したいと思います。