季刊刑事弁護112号に、「司法面接の立法課題」を掲載していただきました。法制審議会刑事法(性犯罪)部会第7回会議で配布資料に掲載されて議論されていた、司法面接に関する提案(A案とB案)のそれぞれについて、検討したものです。今年5月の刑法学会ワークショップで報告した内容を整理したものです。ご批判いただければ幸いです。
なお、本稿校了後に、大谷祐毅「刑事訴訟法からみた児童虐待」法律時報94巻11号17頁以下、仲真紀子「児童虐待と司法面接」法律時報94巻12号49頁以下、伊藤睦「司法面接「的」手法の問題点」土井政和先生・福島至先生古稀祝賀論文集『刑事司法と社会的援助の交錯』(現代人文社、2022年)362頁以下などが公刊されております。
また、2022年10月24日に実施された法制審議会刑事法(性犯罪)部会の第10回会議の配布資料「試案」では、「第2-2 被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則の新設」として、A案に類する提案に絞られたようです。もっとも、この「試案」の内容は、対象者の年齢が制限されない類型をも含んでおり、司法面接のみを想定した条項なのか否かが必ずしも明らかではないようにも感じます。議事録も追って公開されていくものと思いますが、議論の状況を注意深く検証していく必要がありそうです。
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